血液の量と心臓パワー
体内を流れる血液の量は、男性では体重の8%、女性では体重の7%といわれています。
では、体重50キログラムの男性の体内を流れている血液の量は何リットルでしょうか?
算数みたいですね(笑)。
答えは4リットルになります。
体重50キログラムの女性では3.5リットルになります。
というわけで、実際に4リットルの血液を用意してみました。

もちろんこれは本物ではありません。
水に絵の具を溶かしただけの色水です。でもけっこうリアルに見えますね。
赤い絵の具に、ちょっと黒を混ぜるのがポイントです(笑)。
実際に作ってみると、その量よりも重さに驚きました。ずっしりときます。
からだにはずいぶんたくさんの血液が流れているんですね。
さて、この血液を循環させているポンプにあたるものが心臓ですが、
心臓はいったいどれほどの勢いで血液を送り出しているのでしょうか?
これには個人差もありますし、安静時と運動時でもずいぶんと違うものですが、
一般的にみて、正常な心臓は1分間に60〜100回規則正しく拍動し、
60〜90ml/回の血液を心室から拍出することから、
1分間に心臓から送り出される血液の量(分時心拍出量)の正常値は、
およそ「3600〜5800ml/分」といわれています。
では「1分間に3.6〜5.8リットル」とはどれほどの勢いなのか?
私が考案した、簡単に演示できる方法を紹介します。
材料は、2リットルのペットボトルとバケツ(水槽)だけです。

ペットボトルを逆さまにしてキャップをはずすと…
勢いよく水が落ちてゆきます。

ペットボトルの水がすべて落ちるまでに、およそ20〜30秒かかります。
(ペットボトルの形状によって、多少誤差が出るかもしれません。実際にお試しください。)
水の量は2リットルですから、これを1分間に換算すると、
4〜6リットル/分となり、分時心拍出量の「3.6〜5.8リットル/分」と近い値になります。
つまり、ペットボトルを逆さまにして流れ出る水の勢い。
これがまさに心臓から送り出される血液の勢い!
ということになります。

どぽどぽどぽというかなりの勢いです。
心臓の大きさはほんの握りこぶしほどといいますから、恐るべき心臓パワーですね。
ペットボトルに空気が入るときの「どぽどぽ」という感じが、どことなく心臓の拍動を感じさせます。
シンプルですが、インパクトがあっておすすめの教材です。
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