煮干の解剖の2時間目は、煮干の胃の内容物から
海の小さな生物を観察することに挑戦しました。
煮干のお腹から胃を取り出します。
↑これが胃。
1時間目に使った解剖資料を見ながら、ていねいに取り出します。
胃の内容物をかき出して・・・
少量をスライドガラスにのせます。
あまりたくさんのせると、内容物が重なり合って観察しにくくなるので、
少しずつ、何度かに分けて観察するのがポイントです。
水を1滴たらしたら、内容物がふやけるまで少し時間をおきます。
内容物が柔らかくなったらよくかき混ぜて・・・
カバーガラスをかけて、プレパラートの完成。
プランクトンなどの小さな生物がつぶれない程度に
カバーガラスを軽く押して内容物を広げると観察しやすくなります。
光学顕微鏡(150倍)で観察してみると・・・
見事に海の小さな生物を観察することができました!
(ここに紹介した顕微鏡の画像は、実際に授業のなかで生徒が観察したものの一部です^^)
カラカラに乾燥した煮干のお腹から
こんなにもくっきりとした生物の痕跡が出てくることに
私自身とても感動しました。
生徒もとても驚いていたようで、
煮干も昔は海を泳いでいてちゃんと餌を食べていたんだなあと
感じてくれたようでした^^
今回の授業では、海の生物の種類を調べることはしませんでしたが、
煮干の胃のなかのプランクトンを調べることによって
その煮干が泳いでいた海の環境を考えることもできます。
海の汚れ具合によってプランクトンの種類も変わるからです。
産地の異なる数種類の煮干を準備して、
煮干のお腹から全国各地の海の環境を考えてみる
そんな学習もぜひしてみたいですね^^
参考文献
『環境問題を考える自由研究ガイド』 東京書籍
P64 煮干しのお腹のプランクトンから海の環境を知ろう!
最近では魚などをさばいたことがない生徒も多く、
ホンモノに触れる機会を少しでもつくりたいと思い、
選択理科の授業で「煮干」を教材として取り上げることにしました。
どこの家庭にもある煮干。
煮干1本でどこまでできるだろうかという思いでスタートした実験でしたが、
たかが煮干、されど煮干。
目からうろこ、目から煮干(?)
予想以上に生徒の反応がよくて驚きました。
細かい作業なので飽きちゃう生徒もいるかなと心配していたのですが、
目を皿のようにして熱心に解剖に取り組む生徒たちの姿がとても印象的でした^^
やはりホンモノの持つ魅力は大きいのですね。
理科室はとっても煮干臭くなりましたけれども・・・(笑)
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