立体天気図






TVの天気予報や新聞でよく目にする「天気図」

たとえばこんなの↓





気圧の等しい点を結んだ等圧線が描かれています。

周囲よりも気圧の高いところが高気圧、低いところが低気圧。




天気図を読むときは、気圧の立体構造をイメージできることが重要になります。

けれども、天気図に慣れていない生徒にとって

等圧線は単なる縞模様にしか見えないでしょう・・・たぶん^^;




そこで、等圧線を「地形図の等高線」に見立てて、

天気図を立体的に表現してみました↓





この通り^^

盛り上がったところが高気圧で、くぼんだところが低気圧。

こうすれば、気圧の立体構造がひと目でわかります。

風の流れ(高いところ→低いところ)もぐっとイメージしやすくなるでしょう^^




今回は、授業のなかで生徒一人にひとつ作ってもらうことを想定して、

30分程度の時間で無理なく完成できるように、

シンプルなオリジナルの天気図資料を作成しました。

授業でお使いになる場合はご自由にどうぞ^^


立体天気図用資料001(pdf版)

A4サイズの厚手の紙に印刷します。





一枚で一人分。




では、さっそく作ってみましょう!





まず天気図を切り離します。





低気圧の一番内側の等圧線から切り抜いていきます。





はさみでていねいに・・・





できました^^




次は、2枚目の天気図を持って、低気圧の内側から2番目の等圧線を切り抜きます。





こんな感じ。




続いて、3枚目の天気図を持って、低気圧の内側から3番目の等圧線・・・という具合に

等圧線を順番に切り抜いていきます。




4枚目、5枚目、6枚目、7枚目、8枚目。

最後まで切り抜くとこうなります↓





何も切っていない天気図(左上)が一枚あって、貼付けるとき一番下になります。




時間がないときはこのままのり付けして完成でも良いのですが、

余裕があれば、色塗りを楽しみましょう^^





見える部分だけ塗ればOK。




いよいよのり付け。





地図の絵柄を合わせながら慎重に貼っていきます。





だんだんと立体的になってきました^^




9枚目を貼り終えて・・・





立体天気図、完成!!







どうですかこの立体感!(笑)




高いところから低いところへ水が流れるように、

高気圧から低気圧に向かって風が吹き込んでくる。

そんなイメージがもてれば大成功ですね^^







西高東低の冬型バージョンも作ってみました。

こちらは等圧線の間隔がせまいので難しいです。

2枚で一人分になります。


立体天気図用資料002(pdf版)





17枚重ねで立体感もアップ!







さて、今回の立体天気図ですが、

私の発案というわけではなく、すでに多くの先生方によって実践されているものです。


ですが、教科書や新聞に載っている「本物の天気図」を使った実践が多く、

授業のなかで生徒が一人ひとつ作るのは難しいと感じていました。




たとえば気象庁のデータベースからダウンロードしたある日の天気図↓





等圧線の間隔がせまかったり、

複雑に入り組んでいたり、

工作が難しいものが多いです。




それともうひとつ・・・

低気圧の中心は丸く切り抜かなくてはならないので、

カッターを使わないと作業ができないことが大きな問題点でした。




今回のオリジナル天気図では、

低気圧の中心を紙の端に描くことで、その問題点を克服しました。





最初から最後まではさみ一本でOK!




楽しく身につく工作教材。

授業の合間の息抜きにどうぞ^^




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