人力で記録タイマー






物体の運動を記録するために使われるのが、

こちらの「記録タイマー」



紙テープを通して…



引っ張ると…



打点が記録されます。




単純な装置ですが、初めて見る生徒にとっては、

装置のなかで何が行われているのか?ということや、

打点が何を意味しているのか?ということが、

いまいち分かりにくいようです。




そこで、私自身が記録タイマーとなって

装置の原理をシンプルに伝える方法を考えてみました。




まず、一番大切なポイントから。

それは、打点が規則正しいリズムで打たれるということです。

実際の記録タイマーは、1秒間に50回(または60回)規則正しく打点しています。

しかし、そんなに速く打点したら、何が何だか分かりません。




もっとゆっくりしたペースで規則正しく打点するために、こんなものを使ってみました↓



音楽でおなじみのメトロノーム。

ブラスバンド部から借りてきました。

カチ・カチ・カチ・カチ…と規則正しくリズムを刻んでくれます。

おもりを120の目盛りに合わせ、1秒間に2回打点するようにセットしました。




それから、紙テープも大きいほうが分かりやすいだろうと思い、いろいろ探してみました。

見つけたのがこちら↓



レジ用のロールペーパー。

ヨドバシカメラで5巻入500円くらい。



左が実験用の紙テープ。右がレジ用のロールペーパー。

これだけ大きければ、教室の後ろからでも十分見えます。




雰囲気が出るように車も作ってみました(笑)

車にロールペーパーを貼りつけて準備完了。






では、人力記録タイマーを作動させてみましょう。

ロールペーパーの芯にペンなどをさして左手に持ちます。

右手にはマジックを持ちます。



メトロノームのカチ・カチ・カチ・カチというリズムに合わせて、

ロールペーパーに一定のリズムで点を打ちます。

生徒に協力してもらい車を動かすと、ロールペーパーに打点が記録されていきます。




これと同じことが記録タイマーのなかで行われていて…



このように打点が記録されます。




車を動かす速さを変えてみると…



このように打点の間隔が変化します。




つまり紙テープに記録された打点のようすや間隔を調べれば、

物体がどのような運動をしたのかを解明することができます。






記録タイマーとは、

物体の運動を「打点」という形に変換して記録する装置。




内部のしくみや打点の意味…

少しは分かりやすく伝わるでしょうか?







ロールペーパーにマジックで点を打つとき、

紙がたるんでしまい、間違って黒板に点を打ってしまったことがありました^^;

紙を通すガイドのようなものを黒板に貼りつけると、

もっとスムーズにできるかもしれません。

まだまだ改良の余地があり、今後の課題ですね。




メトロノームを使ってゆっくり打点したことや、大きなロールペーパーを使ったことは、

視覚的にとても分かりやすかったようで、大成功でした。

最後に打点の間隔を測定して、車が動いた速さを計算で求めましたが、

2打点で1秒なので計算が単純でしたし、

大きな記録テープを黒板に貼って、書き込みをしながら説明をすることができたので、

理解が深まったように感じます。




何はともあれ、この演示はなかなか楽しかったです。

車を持った生徒も、ゆっくり歩いたり、速く走ったり頑張ってくれました。

動きのある授業は、やはり良いものです^^




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