ナナフシモドキ



ナナフシ目ナナフシ科


ナナフシモドキ/Baculum irregulariterdentatum







あまり見かけない昆虫と出会ったので、カメラに収めました。

これだけ枝そっくりだと、なかなか目にとまらないですね。


からだに触ると、足をピンと伸ばしてそのまま地面に落ちました。

落ちたあとも固まったまま動きません。完璧なまでの擬態です。

もう一度触ると、もうごまかせないと思ったのか(笑)一生懸命もがき始めました。

長い足を振り回してくねくねと動く様子からして、移動はあまり得意ではなさそう。


葉っぱの上に乗せてあげると、ほっとしたようすです(笑)。



からだが枝そっくりのナナフシモドキ。



ナナフシをじっくり観察したのは今回が初めてでしたが、

小さな顔が何ともユーモラスで驚きました。

からだの形がなんとなくカマキリと似ているので、肉食のイメージがありましたが、

実際には、サクラ、ノイバラ、カシ、コナラなど、いろいろな植物の葉を食べるそうです。



顔がとってもユーモラス。



からだの大きさは10センチメートルほどでした。



オスは5センチメートルほどでメスより小さいらしいので、これはメスでしょう。

そして今回初めて知ったのですが、ナナフシは単為生殖(メスだけで繁殖)するそうです。

だからオスはほとんど存在せず、日本国内でオスが確認されたのは5例しかないとか。

どういった状況でオスが発生するかはよく分かっていないそうで、何とも謎めいた生き物です。

宝くじ当てるより、ナナフシのオスを探すほうが難しそうですね(笑)。





はじめ「エダナナフシ」と表記していましたが、「ナナフシモドキ」に訂正しました。

触角が長いのがエダナナフシで、短いのがナナフシモドキだそうです。

このナナフシは触角が短いので後者ですね。

「モドキ」とはいっても、本家の「ナナフシ」が他にいる訳ではないそうです。

いるのは「エダナナフシ」や「トゲナナフシ」といった傍系の名前がつけられているものだとか。

「モドキ」という命名は少し可哀想…?



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