四国・山陰の旅






はじめに訪れたのは、日本最後の清流とよばれる四万十川(高知県)



四万十川がこうよばれるのは、河岸工事やダム建設など人為的な影響が少なく、

豊かな生態系、里山の原風景、川と関わる伝統的な生活文化などが

今も残されているからなんだとか。









カヌーで4kmの川下りを体験しました。






水量はかなり豊富です。






そしてこの透明度!






大満足の2時間でした^^




川下りのあとは沈下橋へ。






岩間沈下橋。



四万十川には、支流も含めて47の沈下橋があるそうです。

増水したときに、土砂や流木が引っ掛かることを極力防ぐために、

欄干がないシンプルな構造になっています。






ちょっとシンプルすぎる気もしますが…^^;






夕暮れの四万十川。

沈下橋が絵になりますね。感動^^




−2日目−




四万十川をあとにし、一気に北上して本州を目指します。






瀬戸内海を渡る、しまなみ海道。




尾道市(広島県)に到着。






風情ある町並み。

町の向こうに海が見えます。






尾道の夕景。




−3日目−




目的地は世界文化遺産に登録されている石見銀山(島根県)

さらに北上します。






出発前、虹が見えました^^






朝の尾道。

町の向こうに瀬戸内海、そしてはるか遠くに四国が見えます。




尾道から車で約3時間、石見銀山に到着。

世界遺産エリアへは車の乗り入れが規制されているため、

レンタサイクルでまわることに。






清水谷製錬所跡。






どことなくラピュタを連想…






龍源寺間歩入口。



間歩というのは、江戸時代に銀を採掘するために掘った坑道のことで、

石見銀山には大小あわせて500以上の間歩があるそうです。

そのうちで常時一般に公開されているのが、この龍源寺間歩とのこと。






外の気温は35℃(汗)

間歩の中はひんやりとしていて気持ちが良かったです^^




鉱山見学のあとは、町並みの見学へ。






大森銀山地区の町並み。






銀山とともに栄えた商家や武家屋敷が残っています。









石見銀山が世界遺産に登録された大きな理由として、

当時行われた「環境への負荷の少ない開発方式」が高く評価されたそうです。



小さな坑道を掘ることにより、山を崩すことなく採掘を行ったこと。

製錬のために必要な大量の薪炭用木材を、

やみくもな伐採ではなく、植林によって安定的に供給したこと。



当時のこれらの取り組みによって、

銀山周辺には今日に至るまで、豊かな自然が残されています。



いま盛んにいわれていることが、400年も昔に行われていたのですね。









−4日目−




日本最大規模の鍾乳洞、秋芳洞(山口県)に行きました。






秋芳洞入口。

洞窟から大量の水が流れ出ています。






入口をくぐると、川が流れ、大きな空間が広がっています。

天井までは30m以上あるんだとか。



壁や天井には、たくさんのコウモリがいました。

洞窟内の気温は、年間を通して約17℃。

ひんやりと涼しく、コウモリにとっても快適な環境なのでしょう^^






百枚皿とよばれる石灰華段。

見事な自然の造形美に感動^^




洞窟内を進むにつれ、いたるところに鍾乳石が…






天井から伸びてきた鍾乳石と

地面から伸びてきた石筍(せきじゅん)がつながっています。



鍾乳石の成長スピードは、1cm伸びるのに、

速いもので数十年、遅いものでは千年以上かかるともいわれています。






いったいどれほどの時間がかかっているのでしょうか?






秋芳洞のシンボル、黄金柱。

高さ15m、幅4m。すごいの一言です^^




洞窟内見学のあとは、地上に出て秋吉台を見学。






日本最大級のカルスト台地(石灰岩台地)が広がっています。

草原からにょきにょき顔を出している岩石が、すべて石灰岩。









太古の海で珊瑚礁が堆積し石灰岩層を形成、

その後、プレート運動により石灰岩層が地表に露出し、

現在のカルスト台地になったといわれています。



そして、カルスト台地に降った雨は、

長い時間をかけて石灰岩層を溶かし、

地下に総延長10kmにも及ぶ大鍾乳洞をつくりあげた…

とてつもなく壮大なストーリーです。






この岩石たちを見て、はるか昔の珊瑚礁に思いを馳せる…

なかなかロマンチックです…よね?







四万十川、石見銀山、秋芳洞…盛りだくさんな3泊4日の旅でした。

特に四万十川の美しい風景と、そこに暮らす人々の姿が強く印象に残りました。

自然とともに生きる、日本人の素晴らしい文化を大切にしていきたいですね。

またゆっくりと訪れてみたいと思います。




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